雑記帳

Twitterの補足、日記みたいなものです。

入院編:3日目(手術当日の朝から麻酔が効くまで)

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イラストはこちらからお借りしています

かわいいフリー素材集 いらすとや

眠れないまま夜を過ごし、下剤が効いたのがだいたい午前5時頃でした。
それもたったの1回。こんなもんで大丈夫かなぁ?坐薬コースになったら嫌だなぁなど思いつつ、6時になる前にこれからしばらく飲めなくなるから、最後の水を飲んでおきました。前日に売店で水を買い込んで置いたものです。病院の水道水はお世辞にも美味しいとは言えなかったです。
6時すぎると病室の皆さんも目を覚ましており、多少物音を立てても大丈夫なので早々と術衣に着替えておきました。ちなみに術衣の下はパンツのみです。
髪は2つに束ねておきました(ドラえもんのしずかちゃんの髪型を連想してください)
いつもは後ろにひとつで束ねているのですが、経験者のブログとかどこかの病院の入院計画書のPDFには「髪が長い方は2つに束ねておいたほうがいい」という記述を見かけたのでそれに倣わせてもらいました。

7時をちょっと回った頃に、看護師さんが点滴を打ちに来ました。

針が太いのでプスッとではなくブスッと。それなりに痛いのですが、一発でルート確保ができたのでそれがせめてもの救いだったりします。

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その時にお通じがあったかどうかを聞かれ、1回だけあったことを伝えると坐薬はナシということになりました。1回だけでも出ればOKとのこと。よかったー。

入院診療計画書によれば次は弾性ストッキングを履いて、術後の様子を見るためにナースステーション直近の部屋へ移動とあるのですが、結構待たされている感じがありました。
と言うのも前日に手術を受ける方がいて、その方は結構早めに部屋の移動をしていたからそう思えたのかもしれません。

……今思えば前日の緊急オペが入ったあたりから病棟サイドは忙しくて、若干放置されていた気がしないでもないのですが……

点滴と緊張のせいかトイレに行く回数が増えていました。

現実逃避したかったのか死亡フラグまで立ててます。
だいたい9時台半ばに部屋の移動をして、看護師さんの介助で弾性ストッキングを履かせてもらいました。結構履くまでに力が要ります。

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太くて汚い脚ですが勘弁してください。


この間、何を考えていたかといえば何も考えておらず、漠然と流されるまま時間が過ぎていくのを待っているだけでした。

手術の1時間~30分前になったら声をかけますからという事だったので、30分くらい前になったら覚悟を決めよう、そんな風にも思ってました。
部屋の移動後にトイレに入って戻ってきた所で、

「急で悪いんだけど、さえきさん。10:45に手術室に入りますよ」
看護師さんから声がかかりました。Σ(゚Д゚;エーッ!
正確な時刻は覚えていないのですが、ダンナさんに大急ぎでメッセージを送ったのが10:29。

ツイートしたのが10:39。
それから即スマホを片付け、行ってきますの挨拶もそこそこに手術室に移動です。
覚悟も何も決まらないうちに、ただ促されるまま点滴台とメガネケースを持って看護師さんの後ろをついて歩きました。産婦人科病棟は4階にあり、手術室は3階にあります。スタッフ専用のエレベーターでワンフロア下りる時間がとても長く感じました。
手術室はいくつかあったのですが、緊張していて部屋番を失念してしまいました。
中に入るとすぐに手術台に腰を掛け、靴を脱ぐよう促されました。そこでメガネは回収。シャワーキャップのような帽子に髪の毛を収納してから台に横たわるよう指示されました。胴部と腕部が分かれるタイプの手術台だったと記憶してます。
「さえきさん、こんにちは。執刀医のKです」
私の顔を覗き込んだのはK先生。メガネも掛けてないのでろくに先生の顔の判別もつきませんが、入院初日の診察で言葉をかわしているので声に覚えがありました。
あれ? S先生じゃないのかな?と思いましたがそんなこと尋ねる余裕はこっちにはありません。
「よろしくおねがいします」
それしか言えませんでした。
そこからの流れは早く、身体に布をかけられ術衣を脱がされ心電図の支度をしながらパンツも脱がされ酸素マスクを口に充てますよの段階で、
「変なこと喋ったらごめんなさいね」
ふと、術後せん妄の事が気にかかってしまいました。さすがプロの方々なので「大丈夫ですよ~」と、軽い感じで流してくれていましたが。
「では、酸素マスク充てますね」
直前までつけていた不織布マスクをとって、酸素マスクが口に充てられました。
「眠くなるお薬が入りますね」
麻酔科の先生の声が聞こえました。
その瞬間に、手術に至るまでの色々なことが思い出されて涙で視界がぼやけてきました。

『誰も私を可哀想だとは言ってくれなかったなぁ……』


そしてだんだん眠くなっていくのがわかりました。麻酔薬が入ると沁みるような痛みがあると説明を受けたのですが、痛みは全く感じません。
「なんか、眠くなってきましたね」
「薬が効いている証拠ですよ。では、大きく深呼吸をしてください」
「はーい」
……と息を吸ったあたりから記憶がありません。